不動産の「積算」評価ってなに??
不動産投資を始めるとやたらと
積算
という言葉を見ますが、この意味は??
不動産投資に於いて、積算という言葉が主に使われる理由は下記の2点。
・銀行の担保評価計算のため
・その物件が建てた際と比べて現在の販売価格が割安なのかどうか
積算とは
「今の土地の価格」
と
「同等規模の建物を再建築した場合の価格」
の合計で、
今その物件が担保価値としてどれくらいの価値があるのかを知るための基準となる数字
不動産投資で積算評価をどう計算するの?
積算評価というのは、その不動産が「現在公開されている情報を元に再建築されたらいくらの価値が適正か」
というのを計算した数値
具体的には
土地の路線価×土地面積+建物再建築価格×延床面積×(1−経過年数÷耐用年数)
え?笑
数式にするとわかりにくいですよね〜
そもそも「不動産の積算の計算方法」がわからないのであれば
個人的にはこのブログ読むよりも先に不動産投資関連の本を5冊は読んでほしい・・・
きっとその中に「積算」について書いてあるはず
が・・・笑
せっかくココを読んでいただいているので解説! 笑
数式だとわかりにくいので、具体的な物件情報を例にやってみましょう~
通常利回り計算やら物件の良し悪しを判断するには
色々な情報が必要なものの、
積算を計算するだけなら以下の5つが分かればよいだけ
例)
- 構造 RC
- 築年 15年
- 敷地面積(土地) 600㎡
- 前面道路路線価 10万円
- 延べ床面積(建物) 500㎡
この数式に当てはめると・・・
土地の路線価×土地面積+建物再建築価格×延床面積×(1−経過年数÷耐用年数)
10万円×600㎡+20万(RC再建築価格)×500㎡×(1-15/47)
=6,000万円(土地)+6,808万円(建物)
=12,808万円 が積算ということ
積算の計算に使う 路線価と再建築価格
積算の計算をする上で大事なのは 路線価 と 再建築価格 だが、
これはどうやって調べたらよいのか?調べ方を書いておくので是非見てみて欲しい
路線価
土地の路線は国が決めていて、毎年更新される
下のURLから早速確認してみよう!
再建築価格 再建築価格はその時の建築費によっても変動するが2021年現在の再建築価格は以下が目線となる
もちろんこれよりも安くみてくる金融機関もあれば、
高い金額で積算を計算する金融機関もある
あくまで今現在の目線と思ってもらえれば
・RC 平米20万円
・重鉄 平米18万円
・軽鉄 平米15万円
・木造 平米15万円

不動産投資において「積算評価」が大事な理由は?
不動産投資において積算が大事な理由は冒頭に話したように大きく2つ
・銀行の担保評価計算のため
・その物件が建てた際と比べて現在の販売価格が割安なのかどうか
これが不動産投資でやたら「積算」「積算」という言葉が出てくる理由
詳細は下記
①銀行の担保評価のため
銀行は基本的に語弊なく言うと
「貸したらちゃんと金利をつけてお金を返してくれるか」
しか興味がない
そして、万万万が一貸した先がデフォルト(倒産・破綻)などをした場合も
リスクヘッジをしておきたい
というのが銀行の基本的な考え方。
そのうえでどうやってリスクヘッジするか・・・
それはお金を貸した先の不動産を担保に取り
万が一債務者が破綻した場合もその物件を売れば
残りの残債を完済できる見通しを立てること。
その物件評価をするにあたり、
「今現在この物件の価値はいくらか」
というのを先ほどの計算式で算出し、
さらにその物件価格に銀行独自のストレスをかけ、結果出てきた数字を上限に融資する
という考え方が一般的である。
なので究極的に言うと「積算」が出ていなくとも収益性が回ればよいというのが不動産の本質
ただ、銀行融資を使う手前どうしても意識しなければいけないのが積算・・・ということ
②その物件が建てた際と比べて現在の販売価格が割安なのかどうか
先ほどの計算式で「土地」と「建物」の価値が算出できるため、
ある意味その金額から大きく乖離しすぎている場合は売る側の利益が載りすぎており
美味しくない物件
ということが言える場合もある
※都心などは路線価と時価の乖離が大きいのでこの限りではない
だって、その土地の今の価値と再度建築した場合の建築費の合算が販売価格より大幅に安い場合、
「だったら自分で新築した方が良い」
ということになる。
不動産で積算オーバー物件はなぜ存在するの?
でも、ちょっと待てよ・・・・・
土地の今の価値と建築した場合の建築費の合算よりも販売価格が安い・・・
そんなに激安価格で売ったら売主が儲からないじゃん!
何で「積算オーバー」の物件みたいな物件が存在するの??
何個か理由があるが主な理由はこれ!
- 建築費の値上がり
- 土地の値段の値上がり
- 地主系大家の売却、相続
- 築古物件
- 残債の減少スピードが速い
大体この5つの理由が「積算オーバー物件」の理由
それぞれ簡単に解説していこう!
1. 建築費の値上がり
今の「再建築価格」は昔も同じだったわけではない
銀行も常に「現在」の建築価格から
再建築価格を算出しているため、
昔建てた人は今の再建築価格よりも安い値段で建築してる。
よって、現在の再建築価格で再計算すると、
再建築価格以下で購入できる価格設定になっている物件も
建築当時から見てみれば現在は割高な水準なので売主が利益を出して売却しても
買い側から見ても割安(積算以上)となっている物件が存在する
建築費は「建築着工統計調査」に各年・地域・構造別の平均値が出ているので参考にしてみよう!
2. 土地の値段の値上がり
もうひとつは土地の値段の値上がり
先ほどは建築費の話だったが、
同じことは土地に関しても言える。
よって、土地も10年前と今だと値上がりしているが、
その当時の土地の価格と比べて
現在の土地の値段の水準が倍になっていれば、
売主としては積算以下で売却したとしても
「現在の水準で見れば」積算以下だが、当時の基準からみると値上がりしている
土地の価格の推移は路線価を参考にするのが良い
3. 地主系大家の売却、相続
2.の究極系が地主系大家の売却
彼らは代々相続した土地ないし、元々土地を持っている状態から上物を建築しているので、
極論土地を「0円」で取得している
残債はあったとしても建築費のみのため、一般的な土地と建物を両方購入する投資家よりも
有利な(安い価格)で市場に売却を出す場合がある
また、地主系大家が亡くなった場合、相続する人が何も市場価格などをわかっていないで相続するケースがある
そういうケースは市場価格よりも圧倒的に安い値段で売却にでる場合があるのでチャンスだ
4. 築古物件
建てられてから建物が耐用年数を超えている場合や融資を完済して保有している場合
その場合すでに完済後の物件からのキャッシュフローがある程度出ており、
土地値以下で売却しても売主としては儲かる状態になっていることがある
その場合は建物は価値が0になっているが、土地の値段が積算となり、
完済後のキャッシュフロー分土地値以下で売却してもトータルとしては儲かっている状態になる
5. 残債の減少スピードが早い
例えば新築RCを建築した場合、建物の耐用年数は47年だが、融資は大抵35年までしか引けないケースが多い
となると、建物の価値は年間1/47(2.1%)しか下落しないのに対して残債は1/35(2.8%)返済していることになり
この差額の0.7%が積みあがると10年で7%、20年で14%積算と比べて含み益が出た状態になる。
そうすると売主としては積算以下で販売しても利益が出る状態ができあがるのである
不動産投資での積算比率の高い物件の注意点
銀行の担保評価が出るので非常に良さそうな「積算オーバー物件」
でも積算オーバー物件には注意点も・・・
主な注意点は下記の2点
- 固定資産税が高いので利益が思ったように出ない
- 土地積算が出ている物件だと減価償却が取れずに、黒字倒産してしまう
1. 固定資産税が高く、利益が思ったように出ない
積算が出ている=土地と建物の価値がしっかりと出ている=税金が高い
ということになるケースが多い
よって、例えば、同じ利回り9%のRCの物件と木造の新築アパートでは前者の方が圧倒的に固定資産税は高い
ここは追って詳細を追記していくが、固定資産税の高さは最終手残りを考えると無視できない要素だ
不動産投資中級者でもこの要素をあまり考慮せずに物件を買ってしまっている人は多い
(個人的にもRCばかりなので人のことは言えないず、注意しなければいけないが…笑)
2. 土地積算が出ていると、減価償却が取れず黒字倒産してしまう
不動産投資のメリットのひとつが「減価償却」
減価償却によって出た黒字も赤字で相殺して、支払い税額を圧縮できる
しかし、減価償却の対象となるのはあくまで「建物」であり、「土地」は減価償却できないため、
あまりにも土地の積算が高い物件の場合は銀行返済でBS上の「資産」は増えていくが、
CFは変わらず、最悪の場合支払い税額が年間家賃収入を上回ってしまうケースがある
こちらは詳細下記の「デッドクロス」に関する記事に記載しているので参考にしてもらえればと思う
不動産投資の評価方法 積算、収益還元、取引事例法
不動産投資のおいて銀行の評価を担保するために「積算」を意識することが多いという話をしたが、
銀行には主に3つの物件評価方法がある
・積算評価
・収益還元評価
・取引事例
銀行によって不動産の評価を「積算」と「収益還元」どちらを使うか分かれるのと、
両方を使い、評価の低いほうを採用する銀行もある
積算に関しては算出方法は今までの記事で書いたとおりである
収益還元評価に関しては今日は長くなるので説明を別の機会にするが、端的に言うと
現在の年間利益を将来に渡って得続けたとして、その物件の価値がどれくらいあるのか?
を計算する計算方法で、「直接還元法」と「DCF法」が2種類存在する
最後に取引事例はTAS評価やREINSでの取引事例を参考にしている
不動産投資のおける「積算」のまとめ
不動産投資のおける積算とは
・土地と建物が現在の市況で再度建築された場合割安な物件か割高な物件かの目安になる
・不動産投資では銀行は「担保(人質)」を取る代わりに融資をするため「積算評価」を重視する
・不動産において積算オーバー物件が存在するのは「土地建物価格の値上がり」と「地主系大家の売却」が主な理由
・積算オーバー物件の注意点は「固定資産税の高さによる低利幅」と「土地積算物件の場合は減価償却の少なさ」
・不動産投資では「積算法」「収益還元法」「取引事例法」の3つの方法が主に存在する

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不動産投資が初めての方
下記に不動産投資の基礎知識一覧があるので
ここから少しずつ勉強していこう!
https://adventierra.jp/know-the-unknown/
不動産融資データベースは下記から!
参考
賃貸需要ヒートマップ
https://toushi.homes.co.jp/owner/
楽待サイト
https://www.rakumachi.jp/
健美屋サイト
https://www.kenbiya.com/
※この記事に書いてあることはあくまで筆者の経験を元にした内容であり、本ウェブサイトに掲載している情報は、情報提供を目的としております。当ウェブサイトへの情報の掲載は、投資勧誘を目的にしたものではありません。実際に投資を行う際は、投資に関するご決定は自身の判断で行うようお願いいたします。本ウェブサイトの情報を元に行った投資で損失を出した場合も筆者は一切の責任を負いません。